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3-8 福音 霙

福音 霙

ふくね みぞれ

所属: 3年8組 三年の会≪異界≫ ボクシング部

身長: 189cm

体重: 88kg

誕生日: 12月29日(霙の誕生日)

髪: 蛍光グリーン

目: デルフィニウムブルー

一人称: 俺

二人称: お前、テメー、アンタ、呼び捨て

得意科目: 体育

モチーフ: 大虎、ツナギ、スプレー缶、ボクシングダ

通学時間: 15分

通学手段: 徒歩

「俺に名前をくれよ。100年後も消えない名前を」


生い立ち

 「福音霙」は彼の本当の名前ではない。

 「福音」とは極彩地区にある孤児院の院名だ。キリスト系孤児院の「福音子どもの園」は「親を亡くし身寄りがない」「記憶喪失になってしまい行く当てがない」など、様々な理由を持った子どもが最後に行きつく命の砦として20年以上運営されている。
 福音霙は「福音子どもの園」の門の前に、十数年程前に捨てられた子どもだった。

 孤児院に入る子供たちは名前程度は名乗れる、もしくは身分証を持たされている事が多いのだが、霙はその当時2歳にも満たない年齢であった上に、身分を示すものが何も持たされておらず、戸籍を調べても出てこなかった。
 その為、職員たちが話し合い、苗字を院名からとって「福音」。名前を霙が降りしきる日に孤児院の前に現れたため「霙」という名になった。院の人間はみな大人しく眠る霙の横顔を見ながら「きっと、神様が与えた天使の子よ」と優しく微笑んだ。

 しかし、霙がおとなしいのは最初の頃だけだった。自我を持ち、母親と父親が自分の元から居なくなったと気づくとだんだんと暴力性が露出するようになる。
 小さな虫や子猫を遊び半分で殺し、平気な顔をしてモノを壊した。院内でも自分が感じていた道理と違うことが起きると、同い年さらには自分より年上の子どもたちを殴って回った。
 小学校高学年になると霙は孤児院を無断で出ては、町の中学生や高校生と喧嘩をした。
 不思議なことに、喧嘩で大きな傷を負って帰って来ても、数日経つとその傷はまるでなかったかのように治ってしまった。さらに、その喧嘩に輪をかけるように霙は喧嘩をすればするほど強くなり、身体もどんどん頑丈になってい った。中学生にもなると孤児院の大人たちは束になっても力の強い霙には勝てなかったのだ。

 そうして、町の人間のみならず孤児院の人間までもが霙の力と暴力性を恐れ忌み嫌い怖がり、霙とのコミュニケーションを諦めるようになった。
 そんな周りの反応を見て霙はさらに粗暴に、凶悪に、純粋無垢なままに残酷になっていったのだ

 しかし、そんな中学時代の霙にはふたりだけ心を開いた人間が居た。

 ひとりは孤児院にたまに来る、パン屋の青年。
 彼は週に一回孤児院に来ては惣菜パンや菓子パンを売る二十歳後半のぐらいの青年だった。口癖は「おれ、テキトーに生きてっから」だった。
 パンを毎回、大方のパンを売り終えると残ったパンを孤児院の隅でモソモソと食べ、そのままそこで煙草を吸っていた。
 パン屋はたまたま通りかかった霙を見ると笑って「えーめっちゃ背高いねー。余ったパン食う?」と言い、残っているパンを食べさせてくれた。そしてそのまま、どうでもいいくだらない話をしてくれた。決して霙のことを冷ややかな目で見ることはなかった。
 パン屋はかつてスプレーアート作家だった。趣味が高じて一度は芸術で飯を食っていこうとしたのだが、自分よりもすごい才能に敗れ、もう絵を書くのはやめてしまった身だった。青年がその話をすると霙は興味を示し、その絵を見せてほしいと伝えた。青年はこっそりと、仕事中に霙に小さいものだが自分が書いたものを見せてくれた。霙はその絵が欲しいと伝え、パン屋の青年は「えー、これほしいの?マジ?売れなかった奴だしちょっと失敗してるけど、いいの?ほんとうに?なんかさー、むかし結構けちょんけちょんに言われたんだよね。作品展に応募したんだよ。いやマジでさ、けっこうコテンパンに言われたんだ」と驚いたような照れたような表情を見せ「でも、これでもいいなら、欲しいって言うんなら、あげちゃう」と笑った。
 霙とパン屋の間にそれ以上の関係はなかったが、霙は週に一回そのパン屋が来る日はおとなしく孤児院の隅っこに座っているようになった。

 もうひとりは、ヤクザの男だった。
 深夜街にて、霙がいつものように喧嘩していると、後ろから声が聞こえた。振り向くとスーツを着た糸目の男が立っていた。男はヤクザの幹部だと名乗った。この辺で幅を利かせている有名な組らしい。霙にとってそれはどうでもいいことだったが、男が「君みたいに強くて若い子、なかなかいない。よかったら今から焼き肉に行くから一緒食べない?」と誘った。おなかがすいていた霙は何のためらいも疑いもなく、男について行った。

 移動中、車内にて男に「騙されてるかも、とか思わないの?」と尋ねられ霙は「そのときはぜーんぶ殺せばいい」と返事をした。その無鉄砲さと素直さと愚かさがヤクザの男の心をくすぐった。
 食事後も男は霙のことをたいそう気に入り、名刺を出しながらこう言った「ここ、俺の個人の事務所なんだ。いつでも好きな時に遊びに来ていいからね」
 そうして、霙は学校にはほとんど行かず、ヤクザの男の事務所や家に入り浸った。男は人を甘やかすのがひじょうに上手く、霙はだんだんとその男の虜になってしまった。
 ヤクザの男は霙が遊びに来るたびに様々なものを買い与えた。甘いお菓子、高級な寿司、上等な洋服にアクセサリー靴、そして体中に印のように開けられたピアス。ピアスの開け方は男が教えた。霙のファーストピアスを開けながら男は言った「自分のモノにはちゃんと名前をつけておかないとね」と。また、ヤクザの男は霙に様々な体験をさせた。女との性行為、ボクシングのやり方、拷問の仕方、車の故障のさせ方、そして男の喜ばせ方。霙は中学二年の時点で処女をヤクザの男にあげた。その日の男はいつもよりも満足そうに微笑んだ。

 中学生三年になり、男は霙に言った。「高校は極総に行くとイイよ」。霙は怪訝そうに返事をする「こうこーなんか行かねーよ」。男は霙の眉を指先でゆっくりなぞりながら返事をする。「高校は行った方がいい。楽しいよ。それにちょっと時間が居るんだ」「時間?」「そう、霙くんへのプレゼントを用意する時間がね」男はそういうと茶封筒を取り出した。「これ、霙くんに俺からのプレゼント」「紙じゃん」「ただの紙じゃないよ、これはね、戸籍なんだ。君の為の戸籍だよ。君の新しい名前が入っている」
 名前という響きに、霙の心臓が一瞬きゅっと締まった。

 男が言うように、中学生になっても霙には戸籍がなかった。孤児院や学校で使っている名前は「福音霙」だが、中学生になっても親を名乗る者は現れず、どんなに調べても戸籍が出てこない。そもそも戸籍そのものが提出されているかも怪しい状態だった。かつてその話をこの男にしたことがあったことを、霙は思い出した。
 「霙くん、これで名前が手に入るよ。そしたらさ、卒業したら俺のとこに来なよ。一緒に働こうよ」男はそういってまた細い目をさらに細めた。「でね、ここ封筒の中に入っている名前はいずれ霙君のモノになるんだけど、まだ名乗れないんだ」「今、霙くんがこの名前を名乗れるように手続きをしてるんだよ。その手続きが終わるまでにおおよそ、3年から4年はかかる。だから、それまでは高校にいってさ、ちょっと楽しんで待っててよ」「新しい名前に、新しい人生。高校に行けば手に入るよ。どう霙くん。行く気になった?」
 霙は茶封筒の中身を確認しようかと考えた。
 けど、心の奥底でまだ本当の名前をあきらめきれない自分が居た。
 男の言葉に返事をしないまま、霙は極総に進学することになった。まだ本当の名前を知らないままに。
 彼の本当の名前は……

性格

暴力をふるうことを悪いことだと思っていない。

また、ひじょうに寂しがりや

交友関係

中花について:優しくて、自分の思っていることをよくわかってくれるので好き
笹野について:難しいことを言うのでめんどくさくてあんまり好きじゃない
薬中について:薬中がお菓子をたまにくれるので意外と仲いい(三年の会お菓子同盟)
和三盆について:「ヤクザの息子じゃんウケる」
つくもについて:喧嘩すると面白いから喧嘩したい。最近付き合い悪い
後輩について:喧嘩の強いやつがお気に入り

口調

ギャハやぎゃはは、などの印象的な笑い声が入ることが多い。また、全体的に言葉足らず。感情を上手に表現できない。
発音的にも「高校」ではなく「こーこー」などの幼児的な言い方が目立つ。

好きなこと

喧嘩、性行為、中花家の中華料理食べること。最近は車とかバイクとかに興味ある

好きな食べ物

中花家の中華メニュー(特に大盛りの回鍋肉)焼き肉

嫌いなこと

子どもの言っている真面目な発言を鼻で笑う大人。

嫌いな食べ物

レーズン、しいたけ(どっちも味が濃い上にぐにゃっとしてて嫌い)

趣味

喧嘩。ボクシング部での運動

特技

人の歯を素手で折れること

恐怖

一生自分の本当の名前がわからないままに死ぬこと

長所

強くて頑丈

短所

じっとしてられない。集中力がない。複雑な会話などが苦手

校内でよくいる場所

いろんなところを散歩するが、中花がいるところにいくことが多い

家族構成

両親(顔も覚えてない)

将来の夢

特に決めてない

親について

父、サラリーマン。母、専業主婦

両親の経済状況

孤児院は常に金がないが、霙はヤクザの男にたっぷりとおこづかいを貰っているので問題ない
また、お金がないなと思ったらその辺のヤンキーを殴ってお金を回収するので問題ない

奨学金借りてる?

借りてない。ヤクザの男が全部払ってくれている

土日何してるか

一日中セックスしたり、喧嘩したり、中花の家でごろごろしたり

好きなブランド

#FR2

昼飯食う場所

屋上や中花が居る場所が多い